黒潮や対馬海流などの暖流に乗って、沿岸から沖合いにかけて日本南部に広く分布する回遊魚。ブリ属では最大級になり、体長は2m近く、体重は優に100kgを超える。魚体はブリ、ヒラマサに似るが、アンバージャックと呼ばれるように琥珀色の体色をしているため識別は容易。近似種にさらに暖海系のヒレナガカンパチがいる。若魚の場合、頭部に鮮明に表れる八の字の模様が特徴で、これがカンパチの名の由来といわれている。
典型的なフィッシュイーターで、身餌のほか、生き餌や擬似餌にも活発に餌付く。そのためコマセ釣り、カッタクリ、泳がせ釣り、バーチカルジギングなどが可能だが、船釣りで狙うと確実性が高い。カッタクリやルアーで狙う小物は秋から春先にかけてがベストシーズン。大型狙いの泳がせ釣りは真夏から秋口が盛期だ。
カンパチは群れで回遊し、その中の1尾でもそこに留まっている限り移動しないという律儀な習性がある。そのため最初に掛けたカンパチをそのままそのタナで遊ばせておき、次の人が食わせたら交代する。これを順次、手際良く繰り返すと釣果を大きく延ばすことができ、楽しさも倍増する。
目次
生態について
分類 | スズキ目スズキ亜目アジ科ブリ属 |
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別名 | ショゴ、シオ(いずれも若魚)など |
大きさ | 40~100cmが一般的なサイズ。中には2m超えの大型も確認されている。 |
釣期 | ベストシーズンは夏から秋。 |
美味しい食べ方 | カルパッチョや塩焼きなど、生でも加熱しても美味しい。 |
釣りの難易度 | ★ ★ ★ ★ ☆ |
引きの強さ | ★ ★ ★ ★ ★ |
珍しさ | ★ ★ ★ ☆ ☆ |
補足 | 大型個体や南海のものはシガテラ毒に注意 |