はじめての海釣りだけど何が釣れるの?
釣りをやってみたい、家族と釣りを体験したい、知り合いに誘われて…と、はじめて釣りに挑戦するけど、どんな魚が釣れるの?、どこに行ったらいいの?、道具は何が必要なの?、釣った魚は食べれるの?などなど、わからないことだらけという人も多いのではないでしょうか。まずはどんな魚が簡単に釣りやすいかご紹介します!
まずはド定番のアジ!
多くの釣り人に愛されている「アジ」です!スーパーの鮮魚コーナーでも定番のお魚です。釣りたての新鮮なアジは、持って帰ってご家族に喜ばれることも多いようです。
主に「サビキ仕掛け」という針がたくさんついた仕掛けで狙います。群れで行動する魚なので、良いタイミングで釣行すれば初心者でもいきなり大漁ということも!
釣れる時期は場所にもよりますが、6~11月頃がおすすめです。防波堤や釣り桟橋、港の岸壁など、潮通しの良い場所がよく釣れます。また、サビキの寄せエサに集まって来ますので、多くの釣り人がサビキ釣りをしている場所も狙い目ですが、無理に割り込まず、挨拶して一緒に釣りをさせてもらいましょう。
主に釣れるのは写真の「マアジ」ですが、マルアジやシマアジの幼魚も混じることがあります。刺身、フライ、南蛮漬け、焼き魚、干物など、どんな料理でも美味しい魚ですが、私の一押しはやはり「アジのタタキ」です。鮮度の良いアジのタタキは食感が最高ですよ!
鮮度が命のサバ!
サビキ釣りでアジを狙っていると、よく釣れるのが「サバ」です。こちらも大衆魚としておなじみですね。
アジよりも貪欲にエサを追うので、どれだけ釣ってもサバばかりということもしばしば。アジよりも水面近くに群れていることが多いので、アジを狙うならばサバより深いタナや海底付近まで仕掛けを落とすと良いでしょう。針にかかると、猛烈なスピードで走り回るため、仕掛けが絡んでしまうことがよくあります。太めのハリスの仕掛けを選び、予備を多めに持っていくことをオススメします。
20cm級までの小サバが釣りやすく、特に4~8月頃が多く釣れます。釣れる場所はアジとほぼ同じですが、アジよりも潮通しの良い場所や外海に近い場所を好みます。陸から釣れるのは小サバが多いですが、場所や時期によっては40㎝超えの大サバが釣れることもあります。
たくさん釣れるので嫌われることもある小サバですが、しっかり保冷した鮮度の良いものは唐揚げにすると最高のごはんのおかず、もしくは酒の肴になります。日本近海で釣れるのは「マサバ」と「ゴマサバ」の2種類です(写真はゴマサバ)。マサバの旬は冬、ゴマサバは夏とも言われますが周年味が落ちにくいようです。脂の乗った大きい旬のサバは魚の中でも屈指の旨さですが、鮮度低下によるヒスタミン中毒(アレルギー様食中毒)や鮮度の良いサバの生食でしばしば起こるアニサキス(寄生虫)による食中毒には注意が必要です。
海釣り入門でハゼは外せません!
釣りは「フナに始まりフナに終わる」と言われますが、海釣りにおいては「ハゼ」がその存在ではないでしょうか。身近にたくさんいて、簡単に釣れる小魚ですが、意外と奥が深い…。そんな初心者からベテランに愛される魚です。
ハゼはウキでアタリをとる「ウキ釣り」や小さいオモリを付けたシンプルな仕掛けの「ミャク釣り」、仕掛けを軽く投げて広い範囲を探る「ちょい投げ釣り」などで釣ることができます。場所にもよりますが、はじめて釣りをする人は仕掛けが単純なミャク釣りが良いと思います。水深が浅い場所ならば、ハゼがエサを見つけて近づいてくる様子や食いつく瞬間が目で見えるのでとても面白く、その観察は他の魚釣りをするときにも魚の水中での行動をイメージするのに役に立ったりもします。
時期は8~10月が最も釣りやすく、河川下流域や河口周辺、港内、干潟でよく釣れます。ハゼ釣りのターゲットとなる「マハゼ」の寿命は1~2年で、初夏に河川河口域に小さいデキハゼが出てきて盛んにエサを食べ、冬になると水深のある場所や石などの物陰へ移動します。産卵は春。
ハゼ料理といえばやはり天ぷらと唐揚げは外せませんが、三河地方などではハゼの甘露煮が正月の定番となっています。
夏の砂浜でキス釣り!
夏の海釣りといえば、やはりキスの天ぷらでおなじみの「シロギス」でしょう。こちらも釣り入門者から飛ばし屋ベテランキャスターにまで愛される人気ターゲットです。
青い空、青い海、白い砂浜、ギラつく夏の太陽のもと、仕掛けをフルキャストして、遥か彼方の水面まで飛ばした時の爽快感…。ブルブルブルッと手元に伝わるシロギス特有のアタリ、針の数だけついてくるパールピンクの美しい魚体…。こんな素晴らしいフィッシングシーンを味わえるのがキスの投げ釣りですが、意外にも釣り入門者でも十分に楽しめます。仕掛けは専用の「投げ釣り仕掛け」を使用します。
キス釣りは6~10月頃が最も釣りやすく、この頃はキスが波打ち際近くまで接岸するので遠くまで仕掛けを投げられない初心者でも釣りやすい時期になります。釣り場は砂浜以外でも、海底が砂地の防波堤でも狙えます。投げ釣りの際は同行者や子供、周囲の釣り人、見物人、サーファー、船舶など周りに注意して安全を確認してから投げるようにしましょう。
料理は小型は天ぷらや唐揚げ、良型は刺身がおすすめですが、定番の食べ方に飽きた方には「南蛮焼き」がおすすめ。下処理したキスを醤油、酒、トウガラシ、ねぎの漬け汁に20分ほど漬け、焦げないようにじっくり焼き上げます。ぜひお試しあれ。
最終手段はカサゴなどの根魚!
魚釣りは自然相手の遊びです。水温、潮位、水質、波高、季節などなど…、様々な要因が複雑に関係して、よく釣れる日もあれば、全く釣れない日もあります。そんな中で、どんな状況でも釣り人の相手をしてくれる最後の砦的な存在が「カサゴ」などの根魚です。
彼らは岩陰やテトラポッドの隙間、岸壁の影などの「根」に潜み、近くを通りかかる獲物をじっと待っています。好き嫌いなく何でもよく食べ、青イソメや石ゴカイなどの虫エサ、エビ、オキアミ、サンマやサバの切り身、キビナゴ、イカ、果てはルアーまで、何にでも果敢に食らいつきます。仕掛けはオモリと針が一体化した「ブラクリ」という仕掛けがおすすめです。
根魚は他の魚が釣りにくい冬に人気のターゲットですが、住処となる岩穴から大きな移動をあまりしないので年中同じポイントで狙えます。種類にもよりますが、テトラポッドの隙間や岸壁際、岩陰、海藻の影を狙うと良いでしょう。エサを落としてすぐに反応がなければ居ないと考え、すぐ近くの場所に移動して仕掛けを入れなおします。粘らず細かく小移動してどんどん探っていくことが根魚釣りのコツです。
よく釣れる根魚は写真のカサゴの他にはメバル類、クロソイ、ムラソイ、タケノコメバルなどのメバル科の魚やアイナメ、クジメのアイナメ科の魚がいますが、いずれも刺身や煮付け、唐揚げなどで美味しく食べられます。ただ、簡単に釣られてしまい、成長の遅い種類も多いので、あまりに小さいものや食べる分以上に釣れてしまったものは極力逃がしてあげたいものです。釣り人の遊び相手を務めてくれる有り難い魚なので、大事にしていきたいですね。
最後に
今回は海釣り入門におすすめの釣りやすい魚種を5種類だけ紹介しました。やっぱり魚釣りはたくさん釣れると楽しいので、ぜひ参考にして釣りの計画を立ててみてください。そして、釣れたての鮮度の良い魚を食べれるのは釣り人の特権ですよ~!
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