ウキ釣りには切っても切り離せないガン玉(オモリ)。種類もさまざまでいろんな工夫のされているものも発売されています。その工夫の理由と使い方を学べば、釣果アップへつながることでしょう(注、必ずしも保証するものではありません(笑))。
ガン玉の役割
ガン玉の役割は狙っているタナまでサシエサを沈めてくれることです。風や潮の流れ、波など外的要因がなければ、オモリなしで仕掛け自然に落としていくのが効果的だと思います。風による道糸の引っ張られや、流れにより仕掛けが沈んでくれなかったり、仕掛けがタナに沈む前にエサ取り魚にサシエサをとられたりとなにかと狙ったタナに仕掛けを運べないものです。 そういうときに役に立ってくれるのがガン玉です。
まずは、ガン玉の種類から見ていきましょう。
第一精工 ガン玉
最もポピュラーなのがこの商品、ガン玉といえばこれです。ペンチで軽く挟んであげないと指で止めただけでは外れやすいです。また、一度付けたら口を開いて付け直すのは難しいです。
ヨーヅリ HPガン玉
やわらかオモリの名とおり指で容易に取り外しができる。ガン玉の位置や種類を変更する時しやすい。しかし、柔らかいのでズレやすかったり、外れやすかったりします。
ヤマワ産業 ゴム張ガン玉
ヤマワのゴム張ガン玉。先ほどのHPガン玉とおなじくオモリ自体がやわらかくつけやすい。さらに糸を傷つけないように挟む部分にゴムがついています。このゴムのおかげでガン玉の位置もズレにくいです。値段は割高。磯釣りされている方で愛用している方は多いです。かくいう私もこれを使います。
釣研 ラバーガン玉PRO
鉛不使用で環境に配慮した素材を採用。ラバーコーティング加工でラインをしっかりとグリップして傷めない。付けはずしをしやすいようにライン導入部の溝に爪溝があります。
釣研 遊動ガン玉
最近発売された、釣研の遊動ガン玉。通常のガン玉と異なり、本体中央のスリットをラインがフリーで通る構造です。投入時にガン玉本体がブレないため、意図しない絡みが減ります。取り付け位置は用途によって異なりますが、ウキ止め→シモリ玉→ウキ→カラマンボウ→サルカン→針という仕掛けがあった場合、G7やG5などの小さいサイズは口オモリとしてサルカンと針の間につけて使います。大きなサイズはからまん棒とサルカンの間にウキの浮力を消すメインオモリとして使用します。これ以外のほかにウキの上につけたりする特殊な使い方やルアーなどの中通しオモリとして使ったりもします。
ガン玉外し
ガン玉を外す際やつけるときにあると便利なグッズです。ガン玉の隙間に指や爪が入らないときにガン玉外しがあると楽に外せますので効率アップです。
ガン玉の重さ
ガン玉の重さはBやG2などの表記があり何グラムという表記は書いてありません。よく図のような換算表(1ヶ当たりの重量は平均値です。多少のバラツキがあります。)がありますが、実際にみんなこれを覚えているかというと怪しいものです。重量を覚えておくと下で説明する段打ちなどのときにスムーズに交換ができるでしょう。しかし、覚えるのが苦手な私はいつもこれに頼っています。「ガン玉プロケース ライト」・・・ガン玉ケースなのですが開くと中にどのガン玉とガン玉を組み合わせれば段打ちできる組み合わせが書いてあるので重宝しています。
ガン玉の付ける位置
ウキ釣りでガン玉をつけるにしてもどこにつけたらいいか迷います。
最初私もどこだろ?と思いました。(今でも迷います^^;)
半誘導仕掛けが主流になっておりその基本からいうとウキ仕掛けの順番は上からウキ止め→シモリ玉→ウキ→カラマン棒→サルカン(つけない場合もあります)→針となり、カラマン棒→サルカンの間やサルカンと針を結ぶハリス部分(上の図の赤枠部分)につけます。(画像)
つけるガン玉の重さ
つけるガン玉の重さは、状況によって変わります。というのは目的がサシエサを魚のいる深さに届かせることなので風、潮の流れの強さ、狙う深さによって変わってきます。なので、どうしたら届くのかを考えてウキの浮力やガン玉を選んだりします。難しいことを書きましたが、初めはウキの浮力と同じサイズのガン玉を使います。例えば浮力Bのウキにはガン玉のサイズBを使います。左側がウキの浮力よりも軽いサイズのガン玉を用いた場合、図の中央が浮力と同じサイズのガン玉を用いた場合、図の右側が浮力よりも重いサイズのガン玉を用いた場合を表しています。左側の場合、浮力のほうが強く、小さなあたりであったときにウキに反応がでにくく、わかりにくい。中央の場合、浮力とガン玉のつり合いがとれており、ウキが水面下ぎりぎりにいます。右側の場合、じわじわと沈んでいく仕掛けになります。(いわゆる沈ませ釣りでこれで狙う時もあります。)
こまかいところをいうと「ウキがシモルくらい」という表現を使うのですが、これもまたわかりにくい表現なのですがウキが水中に浸かるくらい、頭が水面から少し下にあるくらいを意味します。同じ浮力のウキでも誤差があり多少の調整は必要です。
段打ち
ガン玉を2個、3個と複数打ちすることを段打ちなどといいます。上の図の左から右に潮が流れています。黒の線がガン玉なし。赤の線がウキの浮力に合うガン玉1個。緑の線がウキの浮力に対して半分のガン玉を2個。青の線が上に小さいガン玉、下に大きなガン玉。この図のように同じ浮力のウキでもガン玉の打ち方で狙う棚が違ってきます。(差がわかりやすいように極端に描いてます)どんな時にするかというと潮の流れが速く、仕掛けが浮き上がってしまい、狙いの棚(深さ)に到達していないときに打ちます。例えば、浮力2Bのウキに対してはBとG3もしくはG2をサルカンの下にBをハリスの真ん中にG2を打ったりします。(サルカンも重さがあるので使う人は考慮の必要ありです。)
口オモリ
メインのオモリとは別に針のすぐ上に小さなガン玉を付けることを(口オモリをつける)といいます。食わせるテクニックの一つです。仕掛け全体の張りを作りやすくなります。仕掛けが緩んでいるとアタリがわかりづらいのでこれで張りを出して取りやすくするというわけです。また、エサ取りが多く、エサ取りの層を早く突破したい場合などがあります。そのほかにもありますが詳しいところは別の記事で記載できたらと思います。
最後に
いかがでしたでしょうか?これを読んだ人ならお分かりかと思いますが、小さいガン玉一つで釣果が大きく変わってきます。
あくまでご紹介したのは、一例です。大事なのは撒き餌と仕掛け(サシエサ)が同調できているかどうかです。天気や風、潮の流れ、うねりなど状況に応じた対応でさらに釣果を伸ばしましょう。