アカムツ、シロムツ、バラムツなどムツという名の付く魚は多いが、正真正銘のムツ科に属するのはムツとクロムツの2種だけ。北海道から日本のほぼ全域に棲息するのがムツで、クロムツは北海道の南部から太平洋岸の中部海域程度に分布する。
ほぼ周年にわたって釣ることができるが、冬から春にかけてが旬。脂が乗る。
形態、生態ともに似通っていて、ヒレの条数もほぼ同じため鰓耙数や側線鱗数で区別するが、なかなか難しい。ムツがやや焦げ茶がかった銀褐色で、クロムツはシンクロと呼ばれるように黒く、鱗が小さい。
上下のアゴに生え揃った歯はきわめて鋭く、ハリを飲み込まれると簡単にハリス切れを生じる。飲み込んだハリが口の中で引っかからないよう、ハリ先が内側に曲がったネムリバリが考案されたのはこのムツを釣るため。これなら口の縁に刺さるため、別名ムツバリと呼ばれるようになったのである。
目次
生態について
分類 | スズキ目スズキ亜目ムツ科ムツ属 |
---|---|
別名 | ロクノウオ、オンシラズなど。なおよく似た種としてムツがいるが、見た目や生活史などもほぼ同じと考えられている。 |
大きさ | 60cm前後が成魚として一般的なサイズ。 |
釣期 | ほぼ周年釣ることができる。ベストシーズンは秋から冬。 |
美味しい食べ方 | 脂質が多い白身で身は柔らかめ。お刺身・煮つけ・塩焼きなどがおすすめ。 |
釣りの難易度 | ★ ★ ★ ☆ ☆ |
引きの強さ | ★ ★ ★ ☆ ☆ |
珍しさ | ★ ★ ★ ★ ★ |
補足 | - |